解体工事、仕込み工事が終わると、大工さんの造作工事が始まります。
まずは、フローリング。
今回も、いろいろと候補があがりました。
檜から、広葉樹のクルミ、そして、赤松。
仕上がりのイメージとして、足場板のような荒っぽい感じというのがあったので、三陸赤松に決定しました。
節の感じが美しく、本当にきれいな床材です。
荒っぽいですが、素朴な感じで、いい雰囲気を醸し出します。
さわった感じも、堅くなく、柔らかくなく、仕上がりが楽しみな材料です。
なかなか納期もかかったのですが、待つだけの価値があります。
次に家具材。
主に、杉のパネルで造りました。こちらは、トラパネといって、杉の無垢材をはぎ合わせた材料です。
大分からの搬入でした。これも、発注してからの制作ということで、多少納期がかかりました。
はじまりは、2007年。
住宅の横に離れの事務所を造りたいというところから始まりました。
もともと、住宅内で事務所をされていましたが、手狭になり事務所を敷地内に別に建てることになりました。
当初から、お庭をきれいにされていまして、残念ですがそこを事務所の敷地として使うことに。
ただ、やはり庭を眺めることができるように、植栽を移植しながらの工事で、住宅と事務所の間を庭にする計画をしました。
そして、当時の竣工写真。
住宅と事務所の間に板塀を設置し、内部を落ち着きのある庭にしました。
はじまりは、このチラシでした。
1年半ほど前、「ちょっとした家具なんかもできるんですか?」
こんな会話から、始まった記憶があります。
1年後ぐらいに完成の新築マンションを購入して、その新居に家具を考えたいとのこと。
当時は結構先の話と思っていましたが、計画を始めると、新築マンションでも設備の位置や間仕切りの有無など変更できる部分があり、しっかりコンセプトを立てて、そのプランに適する新築マンションのプランの検討を含め、計画を進めてきました。
とにかく本が多いということで、その本たちを収納してしまうのはもったいないと思い、あえて本を中心とした生活、暮らしができる空間ができれば、おもしろいのでは、という提案でした。
今年の真夏、新築マンションの竣工立ち合いがあり、実寸することになりました。
内装仕上げはしているものの、スケルトン状態。できるだけ無駄な間仕切りはなくし、この中に家具、本棚を配置することにより、間仕切りにできるように計画しました。
空間をイメージしていたものの、設計図を手に現場に入った時は、もうすでにワクワクしていました。
そして、竣工。