解体工事が完了し、家の構造体全景が見えてきた。

地元の大工さんで建ててもらったとのこと。
最初の印象と同じく、しっかり建てられていた。

昔ながらの、貫工法で、またあるところは筋かいが設けられていた。
そんな中、2階が増築されたということだったので、2階の荷重のかかり方に注意してみると共に、平面全体の壁量に関して検討してみる。

工事施工部分を中心に、耐力壁を配置。
外周部分から固めるのと同時に、内部の新しく壁を造ることになった部分で耐力壁と2階からの荷重の分担を検討した。
X方向のシュミレーション動画。
Y方向のシュミレーション動画。

評点である1.0を目標に、耐震補強計画また、金物の補強を実施した。

もともとは、土間コンクリートがなく土のままであった為、湿気が多かったが、今回新設基礎と同時に土間コンクリートを打設。

湿気が上がってこないように、防湿シートを張り巡らせ、その上に配筋。


土間コンクリートがあるため、施工性もかなり良くなった。

和室の内装は工事予定になかったが、土間コンクリート打設のために、いったん床を撤去して、土間コンクリート施工。

2階の荷重のための補強梁の設置。

新壁面の耐力壁。

筋かい補強の状況。

開口部以外の壁面は、ほとんど耐力壁となった。

そして、既存の梁の下に補強梁を設置した部分は、一体となるように合板でつなぐ。

また、床には断熱材。今回の大きなテーマの耐震と断熱リフォーム。
床、壁、天井としっかり外部からの冷気、暖気を遮断する。

解体工事が終わってからの、再度耐震チェック。
なかなかスピードを要する部分であり、かつ正確に現場の状況をつかみ的確な指示を要する。
こんなことが基本となって、暮らしやすい安心な家は出来てくるんだと思う。