スイスからコルビジェそしてリノベ学校へ。

先日、堺東から泉北ニュータウンへ帰ろうと電車に乗ると、偶然泉北で一緒に活動している知人に会った。

電車の中で、いろんなことを話していると、いま新婚旅行を計画されているようで、候補地として、スイスがあがっているそうだ。

スイスか。

もう何年前だろう。

昔にはなるが、鮮明に記憶に残る旅だった。

スイスに入ったのは、イタリアは水の都ヴェネチアから。

夜行列車で向かった。

結構、英語がつながりにくく、苦労した覚えがある。

でも、電車の旅はいいものだ。

目が覚めると、辺りはうっすらと明るくなってきたころ。

昨晩の風景とは、全然違う風景に覆われていた。

途中、氷河急行に乗り換える。

緑と、真っ青な空の青と、この赤がよく似合う。

一面に広がる農村風景。

昔ながらの風景が今もなお維持されていた。

そして向かったのは、サンヴェネディクト教会。

ピーター・ズントー氏の設計。

この建物はそう古くはないが、周りとの調和ということを考えると、素晴らしい。

木造であったが、初めて見たような構造美。

建物のいたるところ、細部まで研ぎ澄まされたディテール。

そして、宿泊したのは、温泉施設のあるテルメ・ヴァルス。

同じくピーター・ズントー氏の設計である。

こちらは、屋上緑化し、やはり別な方法でまわりの環境に配慮されていた。

 

ホテルから散歩しても、ひとつひとつの建物が美しく、いずれも街に調和したデザイン、質感であった。

旅は、この後フランスへ抜けるのだが、フランスといえばコルビジェ。

その中でも、印象に残っているのがマルセイユ。

ユニテ・ダビタシオン。

18階建て、鉄筋コンクリート造。

全337戸1600人が暮らせる巨大集合住宅。

その中の一つを見せていただく機会を得た。

そう広くはないが、機能的に作られていた記憶がある。

僕たちが宿泊したホテルの客室。

思い出の一枚である。

この旅を終えて、何年か経ち、泉北ニュータウンに住むことになった。

そして、縁あって階段式住宅に出逢った。

設計は、坂倉建築研究所。

開設者の坂倉準三氏は、コルビジェの日本の3大弟子として有名だ。

 

使い古されたものをリノベーションした。

住戸間の関係や、プランは機能的で、工夫されているのがよくわかる。

また、このような建て方は現代では難しいのかもしれない。

子供たちが大きくなるにつれて、リフォームを繰り返し、まだまだこれからなのかもしれない。

もちろんお金の面では大きいかもしれないが、リノベーションのメリットといっても、一言では表しきれない。

また、個々の住宅にとってのメリットのほかに、街並みとしてのメリットも大きいのではと思うことがある。

この街も、50年の時を経て今に至る。

街が人々の記憶や思い出に残り、たくさんの人にとってふるさとと呼ばれる街に育ってきた。

そんな街を、壊して新しくつくるのではなく、古いものを大切に使いながら継承してゆくことができる。

こんなことも、リノベーションの大きなメリットなのかもしれない。

そんな街で、いよいよ今週からリノベ暮らし学校が始まる。

携わらさせていただくことを幸せに感じる反面、責任感のようなプレッシャーも大きい。

頑張ろうと思う、この街のために。

 

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